2014/01/01

元旦礼拝「まず神の国と神の義を」

元旦礼拝メッセージ 「まず神の国と神の義を」 マタイによる福音書6章25~34節

長谷川和雄師

 

新年度は信仰について学びましょう(ヘブル12:2)。今日の箇所は、聖書中でも最も有名な箇所の一つです。「思い煩う」との言葉が、この箇所に7回も出ていますが、「思い煩う」は、「心配、思い悩む、心が思い乱れる」ことです。思い煩う結果、感情が不安定になり、理解が薄く変わりやすくなり、細かな観察が出来ないので正しさが分からず、決心や判断が出来ず、意思決定が弱く、実行力がなくなります。主が、マルタの思い煩いを鎮める記事があります(ルカ10:38-42)。思い煩いに勝利する道をみ言葉から学びます。

Ⅰ.信仰を厚くせよ(25-30)・・・
1)信仰の薄さ(30)。別訳では「信仰の小さい者」です。だから、思い煩わないようにする秘訣の第一は信仰を厚くすること、大きくすることです(ローマ12:3)。信仰の枡が小さいと思い煩うのです。しかし、主は「不信仰な者」と言われたのでは無く、信仰を認めておられます。主の弟子たちは、嵐の時、主に手助けを求めましたが、主は単なる霊的指導者で、自然界の支配者と信じていませんでした。 (マタイ8:23-27)。主は、信仰の熱心さ、信仰の強さを求めていません。信仰の世界を、霊的だけでなく、衣、食、住、仕事、勉強、結婚、心、身体、お金など空の鳥、野の花を例にして生活全般に信仰を働かせることを求めておられます。
2)信仰に生きる。使徒信条の冒頭に、「我は天地の造り主、全能の父なる神を信ず」とありますが、私たちは、どれだけ信じ、そこに賭けているでしょうか。神に似せて創造され、神の愛を受け、神と交わる者として神に創造された私たちです。全能のお方が、私たちに最善をなさらないはずがありません(30)。この方を深く調べ、信じ受け入れ、頼り、任せ、賭けて歩みましょう。

Ⅱ.神の国と神の義とを求めよ(31-33)・・・
1)第一に求めるべきもの。未信者は、この世のことに深い配慮をし過ぎています。世に於ける成功、出世、富、快楽が偶像となっています(Iヨハネ2:15-17)。しかし、それらを神が与えてくださったら、神の喜ばれることに活用しましょう。クリスチャンの信仰が薄く小さくても、神は必要を知っておられるのですから(32)、神に日々委ねましょう(Iペテロ5:7)。
2)神の国とその義を求めよ。「神の国」は、最も大切であり、最も大事であり、最も心を向けるべきことだから、第一に求めるべきことです(33)。ですから、神の国の民としての自覚をした歩みを致しましょう(ピリピ3:20)。「神の義」とは、この世に於ける義ではありません。神に喜ばれる歩みをすることです(ヘブル11:6、ローマ12:1-2)。そうすれば、神は必要を満たされます(33)。

Ⅲ.今日一日に集中しましょう(34)・・・
1)計画的に生きるなと言ってはいません。また、将来のために学び、心を養い、働き、神にある結婚、子ども、家、財産、預金など、これらは不要とも言ってはいません。
2)神に頼って歩みましょう。積極思想や成功主義的思考やこの世の常識などから、自力でそれらを求めて頑張ることをしないようにということです。そうするときに、神への信仰からそれてしまい、少しでも出来ると自分が神になり、少しでも出来ないと心が乱れ、ついには病になってしまうのです。神がすべて必要なものは与え、私に神の最善がなされるために不必要なものを神が取られるのです(ヨブ1:20-22)。3)今日、神を求めよう。まず自分の必要なことを求めてから、神を求めようと考えず、今日求め、今日従いましょう(詩篇68:19)。