礼拝メッセージ「神の愛が花を咲かせる」ホセア書14章1~9節
長谷川和雄師
チャペルコンサートにて |
著者はホセア(主は救う)。北王国の愛の預言者。アモス、イザヤ、ミカと同年代活躍。20歳から72年間奉仕、98歳召天。ヤラベアムⅡ世の時、国は繁栄していましたが、道徳的に退廃。神の命令に従い姦淫を犯した女性と結婚し、裏切られても愛し通した。ホセアの召命と象徴的物語(1-3章)。耐え難いイスラエルの罪(神は聖)(4-7章)。イスラエルは滅ぼされる(神は義)(8-10章)。イスラエルは回復される(神は愛)(11-14章)。ホセア書は愛の神によるイスラエルの回復の預言を通し、民に希望を与えています。
Ⅰ.愛なる神の勧告(1-2a)…
1) 国の災難は、主に背いた罪咎によることを指摘し、深い罪意識をもって悔い改め、「主に帰れ」(1)と勧告し、神による救いを記しています。罪の自覚と悔い改めは、主の言葉の真実と、信頼への目覚めにより生まれます。
2) 「言葉を携えて、主に帰って言え」(2)との神の促しは、動物の犠牲の供え物である捧げものというより、信仰の献身のあり方を示します。「言葉」とは「祈り」です。神の受け入れるささげものは、砕けた悔いた心です(詩篇51:17)。感覚的、物質的祭祀による礼拝は、御利益信仰へと傾いていました。しかし、ホセアは真の神への信仰に備わっている霊的、内面的な信頼による罪の告白と悔い改めによる、献身の礼拝の回復を民に勧告しています。ですから、「くちびるの実をささげます」(2)と言い、真の悔い改めを勧めます。
Ⅱ.神の愛に応える民の悔い改めの祈り(2b-3)…
ホセアは個別的な罪を掲げ、その罪から遠ざかるように勧めます。3節に3つの具体的な罪が語られています。
①人間的な知恵でアッシリアと軍事同盟を結び危機から免れようとする事。
②エジプトの軍馬を手に入れ軍事力強化を図ろうとする事。
③自分の力に頼み、自己願望実現に偶像の神を作り仕えさせる偶像礼拝をする事。政治的権力や祭りを利用する事を悔い改め、真の神への無条件の信頼と献身を口で告白し、真の礼拝を回復するように勧めました。
Ⅲ.愛なる神の約束(4-9)…
救いの約束と神の憐れみが記されています。
1) 背信による堕落を病とみて、神の愛による癒し(救い)を記します。神は自発的な悔い改めを待たないで愛します。「主に帰れ」(1)と、息子を愛する父が放蕩息子の帰りを待つのと同じです(ルカ15章)。
2) 「怒りは彼らを離れ去った」(4)と、恵みへの転換を記します。①乾季のパレスチナの「露」(4)は植物に驚くべき実りをもたらします。露のように、真の神の愛は生命を与え維持する力です。②イスラエルの栄光は、神が育て養い、麗しさと豊かさと純潔の象徴である野の「ゆりのように花咲き」(5)ます。神の恵みは「ポプラのように根を張り」(5)、子孫が繁栄します。神の力の偉大さによる勝利は、「麗しさはオリブの木」(6)と、「かんばしさはレバノン」(6)の杉の美しさと立派さに比べられます。
3) 民が真の神の下に「帰って来て、わが陰に住」(7)むとは、神の恵みに身を委ねて生きる時に、豊な「実を得」(8)ます。また、常緑樹である「いとすぎ」(8)は「いのちの木」(黙示録22:2)の比喩です。神の呼びかけに応じ、主のみ言葉(神の意志)に従う道は真っ直ぐで、神の愛に溢れ、正しく聖い道に歩ませ、その人生に豊な実を結びます。
教会の各活動
午後は、チャペルコンサート(小早川由起子姉・藤田まどか姉)が行われました。
今週~来週の予定
○婦人祈祷会 火曜日(6月16日)10:30~12:00
聖書:イザヤ書66章2節
題:目を留める者
説教者:長谷川ひさい師
新聖歌:202、324
○聖書研究祈祷会 水曜日(6月17日)19:30~21:00
聖書:詩篇14篇1~7節
題:祈らない愚か者
説教者:長谷川和雄師
新聖歌:267、325、195
○主日礼拝 [父の日] 来週日曜日(6月21日)10:30~
招詞:ヨハネによる福音書15章9-11節
交読文:57 Ⅰコリント書13章
聖書:ルカによる福音書10章25~37節
題:神と人を愛し尊敬される父
説教者:長谷川和雄師
新聖歌:21、316、365